シャーロックホームズの冒険の中の「まだらの紐」のあらすじと考案についてのご紹介です。
内容がタイトルからわかってしまいそうですね!
でももっと深読みできるお話でとても興味深いですよ♪
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Contents
シャーロックホームズ【まだらの紐】あらすじ
1998年に発売されたミニチュア「The Speckled Band」。シドニー・パジェットの挿絵をかなり忠実に再現しており、ファンにはたまらないグッズのひとつ😅#シャーロック・ホームズ#まだらの紐 pic.twitter.com/F3Zu7dnBpj
— ストランド版 シャーロック・ホームズ (@strand_japan) January 2, 2019
双子のヘレンとジュリア姉妹は医師の義父グリムズビー・ロイロット博士と共に古い屋敷に住んでいました。
妹のヘレンは結婚が決まりますが突然自室の修理が始まり、姉ジュリアの部屋を使うことになります。
すると2年前に姉が亡くなる前に聞いていた口笛が聞こえてきました。
ジュリアは「ヘレン…紐よ…まだらの紐よ…」と言って亡くなっています。
シャーロックはジュリアの部屋を調査すると、その夜はヘレンになりすましてジュリアの部屋に泊まりました。
すると口笛と共に通気孔を通ってまだらの紐がやってきました、それは恐ろしい蛇だったのです。
シャーロックは棒で脅してその蛇を逆走させました。
蛇はロイロット博士の部屋に戻り、彼の命を奪います。
シャーロックホームズ【まだらの紐】感想は?
ホームズの世界展の入り口近くにはホームズをはじめ、ビートン校の生徒達やウィギンズ率いるベイカー寮遊撃隊、さらに「まだらの紐の冒険」に登場したあの大蛇のイラストも!!#シャーロックホームズ#シャーロックホームズの世界展 pic.twitter.com/9McI8gXdd5
— D.D. 〜秋のオズワルド生誕祭2019開催〜 (@chronicer_d) May 23, 2015
ロイロット博士は医者だったので冷静な人物だと思われるのですが、かっとなって使用人の命を奪ってしまったり、妻が亡くなってしまうと屋敷にこもりがちになってしまったりとどんどん人生が悪くなっていきます。
当時の貴族にはこんな人が結構いたのかもしれません。
そんな人を描いているのかなと思いました。
せっかく途中までは医者として頑張っていたのだから、もう少し何とかして欲しいところです!

シャーロックホームズ【まだらの紐】について考案!
蛇ではなく紐に見えた理由は?
神戸の北野異人館街(英国館)にシャーロック・ホームズの展示コーナーがあります!
まだらの紐、6つのナポレオンなどの場面が再現されています。
ホームズの衣装を着ることも出来ます。#シャーロックホームズ#北野異人館街#読書好きな人と繋がりたい #文学トラベラー pic.twitter.com/Cwikng2kl1
— 文学トラベラー (@bungakutravelar) August 24, 2019
イギリスには元々蛇があまりいません!
ですので姉のジュリアが蛇を見た時に紐に見えても当然ですね。
人は蛇の胴体だけ見たら一瞬は紐に見えてしまうようです。
蛇の頭やしっぽが見えていれば、紐とは違う何かだと気づいたかもしれませんが、真夜中で真っ暗でしかも襲われた後だったので、意識も朦朧としていたはず。
ということで「まだらの紐」に見えてしまったのだと思います。
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シャーロックを利用したヘレンの計画だった?
この事件はヘレンの企てた計画だとも思えます。
なぜなら姉のジュリアが亡くなった状況と全く同じになっているからです。
ヘレンはロイロット博士と同居しているので、その行動パターンを読めているはずですし、何と言ってもヘレンはワトソンの一番目の結婚相手だったとも言われています。
つまり頭の良い女性であることは間違いありません!
ですのでロイロット博士がジュリアの命を奪ったこと、さらにはその手口までもお見通しだった可能性が高いです。
ヘレンはジュリアの復讐をしようと虎視眈々とその時を待っていたのでしょうね。
そして実行するのはシャーロックに全てを任せていて…、本当に機転のきく女性です(^o^)

ロイロット博士が財産を狙った理由とは?
ロイロット博士は貴族出身でしたが、先代が浪費家だったため残ったのはわずかな土地だけになってしまいます。
しかしロイロット博士は努力家で、親戚からお金を集めて医学部へ進学。
そしてインドでは医者として開業し成功しました。
しかし当時の屋敷内で盗みがあり、ロイロット博士はそれを使用人のせいにして彼の命を奪ってしまいます。
そのためロイロット博士は服役していたのです。
ロイロット博士はヘレン姉妹の母親と再婚し、母親が病気で亡くなるとヘレン姉妹の財産を管理するようになりました。
結婚すればその財産は彼女たちのものになってしまいます。
ロイロット博士は今は屋敷に閉じこもりがちで仕事もしていなかったため、ヘレン姉妹の財産がなくなると貧乏になってしまうのでした。
ですので彼女らの遺産を手放すのが惜しくて、こんな事件を起こしてしまったのです。
当時の相続はどうなっていたのか?
シャーロックホームズの時代はイギリスヴィクトリア朝時代(19世紀末)になります。
この頃の相続は多くは限嗣相続でした。
限嗣相続とは封建的な制度(個人の自由が制限されていること)で、主に広大な土地や建物など分割されずに相続していくことが目的。
貴族にとっては土地は大きな収入源だったためこのような制度ができました。
相続は普通長男など男子が対象なのですが、男子がいないときは女子(直系卑属)になります。
女子の場合、結婚するまではその保護者が管理できその財産から発生する利子も利用できますが、結婚してしまえば今度はその夫が保護者となり管理できなくなります。
さいごに
今回の事件は当時の相続方法ゆえに起きた事件でした。
やはり人は大きな財産を見ると人が変わってしまうものなのですね!
でもヘレン姉妹の相続財産の利子はだんだん減少してしまい、ロイロット博士はその少ない利子をもあてにしなければならないほど貧しかったのです。
いつの時代も自力が大切です(^_-)-☆
https://kiiroihiyoko.com/16022.html